コロナの影響 不妊治療

コロナの影響で不妊治療の延期をすべきか

 

今、日本全国の不妊治療に励んでいる女性のみなさんは、迷いと不安のなかにいると思います。不妊治療はいろいろな段階がありますが、1日2日でなされるものではなく、早くても何ヶ月、何年という単位で取り組んでいる方が多いのが現状です。そんな中、やっとの思いで採卵までこぎつけられそうだ、または胚盤胞をついに凍結できたという方もいらっしゃると思います。しかし、4月にはいって、政府より緊急事態宣言がなされ、状況は徐々に悪くなっているようなニュースも多く聞かれます。

有名不妊治療病院の見解

おそらく日本で一番有名な不妊治療の病院である加藤レディスクリニックでは、4月3日に下記のようなご案内がHPに掲載されています。

加藤レディスクリニック

 

現在、当院で治療中の患者様へ (4月3日更新)

2020年4月1日付の日本生殖医学会より不妊治療に対する声明を受け、当院での今後の治療に関する方針をご案内いたしましたところ、患者様より「今後の治療は行えないのですか?」とのお問合せございましたので、以下補足させていただきます。

当院の見解はあくまでも現時点での不妊治療の延期を推奨するものであり、決して治療を行わないということではございませんので、ご安心ください。
治療を希望される患者様におかれましては、これまでどおり予約をお取りになりご来院ください。

2020年4月3日
加藤レディスクリニック
院長 加藤 恵一

「当院の見解はあくまでも現時点での不妊治療の延期を推奨するものであり、決して治療を行わないということではございません。治療を希望される患者様におかれましては、これまでどおり予約をお取りになりご来院ください」という表現から、加藤レディスクリニックとしては、なんとなく延期をオススメはするというスタンスという印象を受けます。

 

新橋夢クリニック

一方、同じく有名な新橋夢クリニックでは下記のような形でのアナウンスです。

新型コロナウイルス感染症に関する当クリニックからのお知らせ(2020年4月2日更新)
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、日本生殖医学会より新型コロナウイルス感染症に対する声明が出されました。そのなかで、本ウイルス感染症の影響については妊娠初期の胎児を含め不明であり、万が一感染した場合の使用薬剤を含む治療に制限が掛かる事が危惧されるため、不妊治療の延期を選択肢として患者様に提示すること、採卵を予定している患者さんについては胚凍結の検討、胚移植を予定している患者さんについても胚移植の時期を検討することが推奨されました。
この声明を踏まえ、患者様にて人工授精・胚移植の延期、又、新鮮胚移植を胚凍結に変更することを選択される際には、当クリニック医師にご相談・お申し出ください。尚、新型コロナウィルス感染症に起因して成功報酬制度治療が一時中断した際は、その後の成功報酬制度の治療は継続可能とさせて頂きます。

こちらは、「この声明を踏まえ、患者様にて人工授精・胚移植の延期、又、新鮮胚移植を胚凍結に変更することを選択される際には、当クリニック医師にご相談・お申し出ください」とあり、学会から延期を提示するように言われたから伝えるけど、個人が考えて決めてね。延期すると決めたなら成功報酬制度の治療についてはきちっと対応しますんで。。。的な表現に聞こえて、昔お世話になった夢クリの院長の顔が浮かびました・・・! 院長ならこう言いそうだな・・・と。

というのも、余談ですが新橋夢クリニックというのは、結果に対してかなりコミットしているんです。他の病院は全然そんなスタンスではないところが多くて、新橋夢クリニックに通ってて、二人目とかで他の病院とか通うと、その意気込みの違いにショックを受けるくらいです。この病院は、スケジュールや方法を患者に選ばせるとかあまりしなくって、先生方が決めていく流れなので、そのペースっていうのを乱すよりは淡々と治療をすすめていくっていうのは方法ですね。

他の不妊専門病院などは、延期などについてHPでは記載していないところもあるみたいですね。院内感染のリスクはどこでもあるし、胎児への影響やいつこのコロナがおさまるか予想もつかない中でなんとも言えないというのもあるかもしれないですね。

コロナで治療を延期するか継続するか

これは、本当に難しい選択ですね。不妊治療はお金もかなりかかります。今日本で多くの方々がお仕事をストップせざるを得なかったり、休む代わりにお給料がでなかったりしている方も多く、治療費の高いART治療に関しては死活問題でもあります。病院にいけば人が多くいるので、自分がコロナに感染してしまうリスクももちろんあります。そしてもし今の時期に妊娠して大丈夫なのだろうか・・・という不安も頭をよぎるでしょう・・・。今、日本では不安 と恐れが蔓延している状況ですので、ひとつこれを読んでいただいている女性のみなさんにはそのメディアが煽る不安と恐れのスパイラルに巻き込まれすぎない!!!!ということを今日からココロに決めてください。

心配だからと、毎日ワイドショーやニュースをみていると、どんどん心配が増幅していきます。確かに、知識をしっかりともって予防することは大切です。しかし、精神的に不安や恐れのスパイラルに一旦はいってしまうと、ただでさえ不妊治療は精神的なストレスが多いですので、一気にご自身のエネルギーを奪われてしまって、子供を授かるココロやカラダでいられなくリスクもあるのです。そして、考え方がどんどんネガティブになっていってしまって、あげくダークサイドに落ちてしまう可能性が高まります。もし、すでに今もうそういう状態!っていう自覚がある人は、一旦お休みした方がいいかもしれません。

コロナの自粛の影響で金銭的な問題がでてきた人

もし、ご自身や旦那さまが今そのような金銭的な問題を抱えているなら、とりあえず、治療は中断しましょう!普通に働いていてもお金のやりくりに四苦八苦する不妊治療です。そして、ストレスがダイレクトに治療結果を左右するのも不妊治療です。これは、男性側が仕事の問題を抱えている場合も精子などに影響があるため重要です。お金問題がなんとかなりそうになるまで、とりあえず一旦休止して、その間にお家で温活&栄養つけましょう!!

 

コロナが怖すぎて病院行くのもビクビクしてしまう人

コロナってウイルスで目にみえないので、確かに怖いですが、必要以上に怖がるひとと、そうでもない人っていますよね。たとえばワイドショーばっかりみているおばさま方なんかは、恐怖をどんどん増幅させているし、もちろんリスクの高いお年寄りはとても警戒している。でも、同じ世代でも性格によって結構人それぞれだったりするんですよね。

だから、すでに病院が菌だらけにみえて、ビクビクしてしまうようなタイプの人は、やはり一旦延期して様子をみてもいいかもしれません。そこは、年齢やAMHとかの数値とかの兼ね合いもあるかと思うので一概には言えないでが、そんな中で治療をすすめても東洋医学でいう”気が弱っている”状況に偏りがちなので、成功確率も難しいところの可能性もあります。

 

年齢がもうぎりぎりで、AMHとかも気になる人

これはもう、難しい判断ですが、年は確実にとっていくものですし、このコロナは、夏に一旦おさまったとしても秋以降に寒くなってくると、また流行り始めるとも言われています。(今日アメリカの専門家がかならず秋にまた流行る!とか宣言してました)

となってくると1年くらい収束にかかる可能性があるので、40歳の人は41歳に、41歳の人は42歳になっていきます。これはどうしても妊娠の確率が下がることを意味しますので、コロナに感染するリスクということはもちろんあるのですが、それを考慮すると、継続する判断を下してもいいのかなという気もします。たぶん、私だったら継続するかと思います。

 

凍結した受精卵がある人

もし1年くらい待ってもまだ大丈夫かな・・・という方であれば、これは待てるなら延期して待ったほうがいいと私は考えています。凍結した受精卵は何年も待ってくれます。そして、せっかく胚盤胞になって受精卵を凍結して、着床しなかったときや初期で流産してしまったときのストレスたるや、想像を絶します。

だから、もし凍結していて、次は子宮に戻す移植のステップの場合は、万全のカラダとココロで望んでほしいのです。私は以前、早く妊娠したい焦りから、仕事でストレスを抱えているなか移植を決行して、撃沈しました。本当に質のいい胚盤胞だったはずなのに、かすりもしなかったのです。それだけストレスや疲れは子宮内をかたく、うすくしてしまい、赤ちゃんも自ら拒んでしまうのではないかと思います。

だから、焦る気持ちはわかりますが、そこをなんとか前向きに、カラダとココロを整える期間にしてほしいのです。

 

年齢的にまだ少し余裕があり、採卵もしてない人

このケースは、今は一旦お休みしておきましょう。採卵もいろいろありますが、薬を使うケースが多いので、とてもカラダとココロにダメージがきます。ホルモンバランスが崩れる薬などがあるからです。

ただでさえしんどいこの自粛期間に、外にでるだけで罪悪感やら不安感やらにおそわれるかと思うので、あえてそんなときにしなくても、最初が肝心!万全の体制でのぞみましょう!

 

筆者からのメッセージ

ということで、今全国で悩んでいる不妊治療をされている女性のみなさんにお伝えしたいのは、とりあえず焦りすぎない。焦っていいことなんにもない!ということです。ココロが焦るとバランスが偏りがちになります。バランスが偏った女性のカラダやココロって、赤ちゃんがきてくれにくくなるんです。

早く妊娠したい、早く赤ちゃんを抱きたいっていう気持ちは痛いほどわかります。でも、ストレスや不安を抱えながらの今と、安心した1年後のあなたのココロとカラダは、赤ちゃんにとってどちらが居心地がいいか、そういう視点で考えてみるのもいいかもしれません。そして、もう40手前もしくは40代になったという方については、しっかりとお医者さんと相談されてみて選択する必要があるかもしれません。30代後半から急激に結果がでにくくなるというデータもありますので、その1年は確かに貴重な期間でもあるからです。

この難しい判断が迫られる試練を、みなさんがそれぞれの方法や選択で乗り越えていけますように。

 

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